2017年4月1日土曜日

地球と生命の歴史①「宇宙の始まりと星の誕生」

 150億年前に、何もないところで、ビッグバンと呼ばれる光の爆発が起きた。それが、宇宙のはじまり。
 力は宇宙の始まりとともに存在しており、核力・電磁力・重力・弱い力の4つが知られている。宇宙があまりに高温のときははたらくことができないが、温度が下がるにつれて順にはたらきはじめる。

《20μ秒後》
アップクォーク1個とダウンクォーク
2個が結びついて、中性子ができる。
 宇宙が1兆℃以下になると、核力によって無秩序に散らばっていた素粒子がつながりはじめ、物質が生まれた。素粒子とはそれ以上小さく分解できない粒で、電子・光子・クォーク・ニュートリノ・重力子・グールオンなどが知られている。最初に生まれたのはクォークが結びついてできた陽子と中性子である。

《60秒後》
アップクォーク2個とダウンクォーク
1個だと+電気を持った陽子になる。
 さらに、100億℃以下になると、やはり核力によって、陽子と中性子から、ヘリウム原子核ができた。


《数分後》
 やがて、宇宙は75%の水素原子核と25%のヘリウム原子核とで満たされた。温度はさらに低くなり核力がはたらかなくなった。それから、数十万年のあいだは何も起きなかった。宇宙は、ただ膨張しながら温度を下げていった。

《30万年後》
陽子1個で水素の原子核、陽子と中性子が2個ずつで、
ヘリウムの原子核ができる。それぞれが、素粒子の1種
である電子を捕らえて、原子が誕生する。
 宇宙が3000℃以下になると、電磁力がはたらきはじめた。電磁力によって電子が原子核に捕えられ、水素とヘリウムの原子が生まれた。電子が空間からいなくなったので、光子は宇宙をじゃまされずに直進できるようになった。この時の光は今も旅をつづけており、宇宙背景放射と呼ばれる。一方、これ以前の光は我々のところまで届かないので、観測することができない。

《1億30万年後》
 重力による物質の凝集が始まった。一様に散らばった塵の中で、わずかに密度の高い部分が種子となり、まわりの物質を引き寄せて塊をつくった。そのような「雪だるま効果」が宇宙のあちこちで起こり、現在の姿とかわらない、数々の銀河が形成されていった。



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