2017年4月2日日曜日

地球と生命の歴史②「地球の誕生」

《10億年後》
周囲のガスを集めて星が誕生する。
渦巻きの中心は高音・高圧になり、
上下にガスのジェットを吹き出す。
 あちこちに浮かぶ銀河の小島。その中で輝く無数の星々。その星たちの内部で、新たな進化がはじまった。
 星は自らの重みで収縮し、温度を上昇させる。1000万℃に達すると、核力が再び目覚め、水素の融合でヘリウムがつくられはじめる。
 水素を使い尽くした星は、再び収縮を始め、1億℃以上に達する。すると、ヘリウムの融合が始まり、今までになかった元素が生まれる。炭素は3個、酸素は4個のヘリウムが結合してできたものだ。



 赤色巨星になった恒星は、超新星爆発
でガス成分を吹き飛ばし、中性子星やブ
ラックホールとして生涯を終わる。
 我々の太陽は、超新星爆発には質量が
不足しているため、ガス成分を失いなが
らそのまま冷えて、白色わい星になる。
 数百万年がすぎ、星が赤色巨星になると、温度は10億℃以上になる。そのような星の内部では鉄・銅・亜鉛・金・鉛などの金属をはじめその他、あらゆる種類の元素がつくられている。
 星が超新星爆発によって、最後の時をむかえると、これらの元素は宇宙空間にばらまかれる。それらが星間を雲のようにただよいながら結びつき、さまざまな化合物がつくられた。星間雲は凝集しては崩壊し、新たな星ぼしの誕生と死がくりかえされた。




《45億年前》
 今から45億年前に、太陽とそれを取りまく惑星が生まれた。銀河系の誕生から約80億年目のことだ。太陽系は銀河系の端近くにあり、約2億年をかけて、銀河を一周している。
 現在、宇宙の温度は-270℃。膨張はまだ続いており、銀河と銀河も遠ざかり続けている。最近、その速度がさらに増加していることがわかった。


原子太陽と地球。微惑星との衝突は凄まじい
高熱を生み、惑星の表面はマグマで覆われる
 太陽に近い軌道を回る、4つの惑星は地球型惑星と呼ばれる。星間塵が凝集してできた小さな微惑星が、衝突を繰り返しながら成長し惑星になったものだ。微惑星は、母岩となるケイ素化合物や、後に生命を生み出す炭素化合物、あるいは水や二酸化炭素の元となる物質からできている。

 地球に存在する水はすべて、微惑星や隕石との衝突によってもたらされた。しかし、その頃の地球は灼熱の火の玉だったので、水はすべて蒸発して大気中の水蒸気になっていた。
 やがて、微惑星との衝突が減るにつれて冷え始め、地表の温度が400℃になると、大気中の水蒸気は巨大な雨雲をつくり、やがて豪雨が降り注いだ。1000年以上続いたとも言われる地球最初の雨は熱湯だった、それでも降り続く雨で地表は冷やされ、やがて原始の海ができた。

 地球以外にも海のできた惑星はあったが、現在は地球にしか残っていない。金星や火星は、大気中の水蒸気を失ったために、海水が枯渇したと考えられている。

 金星は、太陽の紫外線によって水蒸気が水素と酸素に分解された。大きさが地球の半分の火星は、引力が小さいだけでなく、太陽風によって大気の大部分を宇宙空間に吹き飛ばされてしまった。
 地球がそのような運命を免れたのは、豪雨の海ができる前に起きた、惑星テイアとの衝突があったから、との説が注目されている。



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