2017年4月12日水曜日

「2017」は素数


 昨年の1月に、アメリカの大学によって約2233万桁の素数が発見された、とのニュースがあった。大きな素数が注目されるのは、暗号で情報をやり取りする場合の鍵として素数が利用されているから。

 桁が大きいほどセキュリティの面で安全な鍵になるらしく、大きな素数を見つけては販売している企業もあると聞いた。
 素数が無限に存在することは、古代ギリシャ時代にユークリッドによって証明された。しかし、素数を簡単に見つけ出す方法は不明で、コンピュータを使ってしらみつぶしに計算する方法がとられている。
 また、素数に関しては「周期ゼミ」も話題になった。北アメリカにしかいない蝉で、周期的に大発生をする。50億匹が1平方メートルに40匹の割合でひしめき合い、鳴き声の大合唱で難聴になったり樹液を吸われた木が枯れたりするそうだ。
 その周期が13年や17年など、素数になっていることの理由が長い間わからなかったが、その謎を解き明かしたのは、数理生態学者の吉村仁教授だ。
 大発生が起きるまでの間、セミは幼虫として土の中でくらしているから、17年蝉の場合で17年間が幼虫の期間ということになる。この期間が素数であることが氷河期等の厳しい時代を生き抜く上で有利にはたらくのだそうだ。
 「2017年は素数」や「素数ゼミ」の話を聞くと、怪獣ファンの自分は、2017年ぶりに地上に現れる巨大なセミをついイメージしてしまう。

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