2021年7月4日日曜日

科学おもちゃ 簡単「浮沈子」のつくり方

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目 次      


 水を満たしたペットボトルの中に、お弁当などに使う小さなしょう油入れの「タレビン」が浮いています。左手の指先から気を送ると、タレビンをコントロールすることができます。浮いたり沈んだりするようすを動画で見てください。


《 種明かし 》

 実際には、ペットボトルを持つ右手のにぎる強さを調節して、タレビンをあやつっています。強く握ると沈み、ゆるめると浮きます。左手は、いかにも指先から何かが出ているような、演技をしているだけです。

《 どんな仕組み 》

 古代ギリシアの学者アルキメデスが、浮力の原理を見つけました。水中の物体には、物体が押しのけた水と同じ重さだけ浮力がはたらきます。たくさんの水を押しのければ、それだけ大きな浮力がはたらくのです。

 ペットボトルを強く握ると、その圧力でタレビンが少しだけですが押しつぶされ、体積が小さくなります。すると、押しのけることのできる水の量が減るので、浮力も小さくなってしまいます。

 タレビンにはおもりを入れて、やっと浮く状態に調節しているので、浮力が少しでも小さくなると沈んでしまうのです。

《 作り方 》


 タレビンのように、ペットボトルの中で浮いたり沈んだりする部分を浮沈子と呼びます。発泡スチロールなど、中に空気を含んでいて弾力のある物質なら、タレビンでなくても構いません。色々なものを浮沈子にすることができます。

 今回は、100円均一のお店にあった「タレビン」と釣り用のおもり「ネイルシンカー」を材料にしました。タレビンは容量6mLの容器12個がセットで、シンカーは1.3g×9個が1袋に入っていました。


 安全面を考慮して、シンカーの尖った先端を切り落とし、棒状にして使いました。その6本を、タレビンに入れてフタを閉めれば浮沈子の完成です。
1.5gだった容器がシンカーで7.5gになりました。

《 その他 》

 タレビンに入れるシンカーの量やペットボトルに入れる水の量は、好みや状況に応じて調節して下さい。シンカーの量が同じでもペットボトルの中の空気が多いと、沈めるのに大きい力が必要になります。また、それは気温や水温によっても変化します。

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