2022年5月26日木曜日

居合道「練習日記」②

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 お陰さまで、昇段することができました。少し長く、他のみなさんより修行期間を要しました。それはともかく、よい機会と思い、「練習日記」を②に改めました。


 中段の構えから、そのまま剣を持ち上げて上段に構えたところを、前から見ると両肩、両肘、柄頭を結ぶ五角形ができる。その状態から両肘が前を向くように脇をしぼると、五角形が二等辺三角形に変わる。さらに、左腕をやや中に入れて構える。

 この腕のかたちを保って振り下ろすと、手の内がしっかりして刃筋も通るので、振り終わったときに刀がバウンドすることもない。

《1本目「前」》

 抜きつけは、右こぶしを自分のからだの中央から、まっすぐ相手に向かって突き出すようにしながら、刀を抜く。右こぶしが左に寄りすぎると、小手を切られる。抜きつけも、右に大きく振りすぎると自分の正面がガラ空きになって隙になる。

○ 鯉口を切ったら、10cmほどまで刀を抜いてから、ひざを立て始める。足首は、立て終わったときに立てる。そのとき、刀の切っ先だけが鞘に残っている状態になっていないといけないので、ひざはゆっくり立てる。左手での鞘引きを効かせて、抜きつける。

● 抜きつけた後、切っ先が左耳の位置までこないまま、振りかぶっている。

 耳にもってきたつもりの、切っ先の位置が低い。視界の中央に刀が見えている状態を保ちながら手首を返す。

● 血振りのとき、右肩が前に出て、前傾姿勢になっている。

 正面の敵の「こめかみ」目がけて切りつけたときに、左足つま先が左ひざの真後ろになっていないので、上体を正面に向けることができず、左肩が後ろに下り右肩が前に出ている。

● 袈裟血ぶりで、刃筋が通らない。

 刀を持った右手を、右にまわす時、刃筋を意識する。からだの真横までもっていくのは回しすぎ。すこし前の位置で右ひじを曲げ、こぶしを「こめかみ」に近づける。

《3本目「受け流し」》

● 右向きに立ち上がり、敵の刀を受け流すために、左に回って敵に正対する動作がぎこちない

 左手の鞘引きが十分にできれば、無理なく自然に動ける

● 袈裟に切りおろすとき、柄を握った拳は自分の右肩上からへそ前あたりへ動くべきなのに、頭上から左腰のあたりに動いている。

 受け流して切っ先を回すときに、右拳の位置が頭上へと動いてしまうのが原因。右の拳の位置は、右肩上方から動かさずに刀を回す。


《5本目「袈裟切り」》

●右足を踏みこんでしまってから「切り上げ」始めると、動いている敵に対応できない。

 右足を踏み出しはじめたら、すぐに刀を抜き出しはじめ、右足を出し終わると同時に鞘引きし切り上げる。この、足捌きと抜刀のタイミングは、6本目など全ての立ち技で共通。

●切りつける部位が高すぎる。右脇腹からでないといけない。

 刀は水平に抜きはじめ、鞘引きまでその角度を保つ。


《6本目「諸手突き」》

●突きの時、手を十分に突き出せない。

 あごまで抜き打ちした後、両手で刀を持ち直したときに、両手がまだ前に出すぎている。左拳がへそ前の位置に来てないと、諸手突きができない。


《9本目「添え手突き」》

●3歩目を踏み出した時に、つま先がまっすぐ前でなく、左斜め前を向きがちになる。

 次の、左側の敵へ向き直る動作に気を取られるとそうなる。慌てず、3歩目をまっすぐに踏み出し、その右足を軸に左の敵に向き直る。

●抜き打ちで、上体が前にかたむく。

 敵は、自分の左側のすぐ近くにいる設定。抜き打ちでは、大きく左足を引き、上体もやや後ろに引くくらいのつもりでちょうど良い。同様に、突きも前に大きく突く必要はない。

●突きのとき、剣先をしゃくり上げる「スコップ突き」になる。

 柄を持つ右手が「右上腰」にとれてない。右手の位置が低いと、突いたとき剣先が上がる。

 力まず、豆腐を突き崩さないような気持ちで、刀を左手で差し込む。

 突くときの右手は、上腰からへそまで動く。それ以上に突き出すと、剣先が上がる。

●残心が正確さに欠けている。

 敵の体から、抜いた剣先を動かさないように、左手を鯉口に戻す。右斜め45度くらいを向いていた両つま先を、まっすぐに戻してから、左足を引きからだを敵から離す。そのとき、剣先も左右にぶれることなくまっすぐに引く。刃筋を水平よりやや下向きに保ったまま、左足を引き終わってから刃筋に沿って横血振りをする。引いてから血振りが終わるまでの、剣先の描く軌跡はL字になる。また、振り終わった右こぶしの位置は、帯よりやや高い。血振りを横に大きく振りすぎて剣先が敵から外れることがないようにする。

《10本目「四方切り」》

● 右斜め前の敵のこぶしを、鞘ごと突き出した刀の柄で打った後、左斜め後ろの敵にふり返って突くとき、足さばきがきちんとできない。

 1人目のこぶしを打った後、右手を伸ばして刀を抜いている。鞘引きによって、柄と右手の位置を変えずに刀を抜ければ、2人目の敵に対する「一重身」の姿勢や「突き」の足さばきがきちんとできるようになる。

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