2022年5月29日日曜日

中学理科のどっちだっけ⑨「双子葉類と単子葉類」

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 種子植物の中でも、被子植物は発芽したときの子葉の数によって、双子葉類と単子葉類に分けられます。今回は、双子葉類の葉脈と根のつくりを、知ったかぶりの大家さんが熊さんに教えます。

「大家さんいるかい?」

木魚(もくぎょ)

「おや、熊さん。何の用だい?」

「教えてもらいたいことがあってね。木魚(もくぎょ)てのがあるだろ」

「坊さんが、お経のときにポクポクたたくやつだな。それが、どうかしたかい?」

「なんで、魚の形なのかねえ?」

「そりゃあ、中の空洞で音を響かせるために、丸くふくらませているのさ」

「丸くふくらませるんなら、カボチャやスイカでもいいだろ。なんで、魚なんだい?」

「・・・そりゃあ、あれだな・・・昔は、木と魚は同じものだったからだな」

「そんなバカな。大家さん、大丈夫かい」

「じゃあ、なんでネコが木に登ると思うね」

「そりゃあ、犬か何かに追われたのさ」

「それだけじゃあない。木に登ると、好物の魚に囲まれている気になるんだな」

 「ほら、見てごらん」

「うーん、似てるような気もするねえ」

「もっとある。魚の卵と草木の種は、どちらもまん丸だ。だけど、似てるのは形だけじゃない。」

「種も、魚と同じで水を欲しがるんだね。水をやったら双葉(ふたば=子葉)が出たよ」

双子葉類の主根と側根

「どうだい、魚の尾ビレにそっくりじゃないか」

 「葉っぱの筋(葉脈)だけじゃない。枝ぶりも根のつくりも、みんな魚の骨みたいだ」


「そういえば、山に木を植えると、海の魚がふえるってのを聞いたことがあるね」

「うわさを聞いて、他の村も『そうしよう、そうしよう』なんてね」

《双子葉類のまとめ》

発芽すると、子葉が2枚でてくる植物は「双子葉類」と呼ばれ、次のような特徴をもっている。

① 葉脈が網目状・・・網状脈(もうじょうみゃく)という。

② 太い根(主根)からたくさんの細い根(側根)がはえる。

③ 茎は、中にある水や養分を運ぶためのパイプ=維管束(いかんそく)が円形にならび、太くなりながら成長する。

 その夜、熊さんは魚の種を畑にまく夢を見た。

「おかしいな、この芽は形がちがうぞ。尾ビレが1本ってことは・・・。しめた、ウナギにちがいない」

かば焼きにしようと、抜いてみると

「残念、ドジョウだった。ヒゲが生えてる」

単子葉類のひげ根

《単子葉類のまとめ》

発芽のとき、子葉が1枚の植物は「単子葉類」と呼ばれる。

① 葉脈が平行・・・平行脈(へいこうみゃく)という。

② ひげ根という、同じ太さの根がたくさん生える。

③ 茎の中にある維管束(いかんそく)はバラバラ。成長しても茎の太さが変わらない。


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