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種子植物の中でも、被子植物は発芽したときの子葉の数によって、双子葉類と単子葉類に分けられます。今回は、双子葉類の葉脈と根のつくりを、知ったかぶりの大家さんが熊さんに教えます。
熊「大家さんいるかい?」
木魚(もくぎょ) |
大「おや、熊さん。何の用だい?」
熊「教えてもらいたいことがあってね。木魚(もくぎょ)てのがあるだろ」
大「坊さんが、お経のときにポクポクたたくやつだな。それが、どうかしたかい?」
熊「なんで、魚の形なのかねえ?」
大「そりゃあ、中の空洞で音を響かせるために、丸くふくらませているのさ」
熊「丸くふくらませるんなら、カボチャやスイカでもいいだろ。なんで、魚なんだい?」
大「・・・そりゃあ、あれだな・・・昔は、木と魚は同じものだったからだな」
熊「そんなバカな。大家さん、大丈夫かい」
大「じゃあ、なんでネコが木に登ると思うね」
熊「そりゃあ、犬か何かに追われたのさ」
大「それだけじゃあない。木に登ると、好物の魚に囲まれている気になるんだな」
「ほら、見てごらん」
熊「うーん、似てるような気もするねえ」
大「もっとある。魚の卵と草木の種は、どちらもまん丸だ。だけど、似てるのは形だけじゃない。」
熊「種も、魚と同じで水を欲しがるんだね。水をやったら双葉(ふたば=子葉)が出たよ」
双子葉類の主根と側根 |
大「どうだい、魚の尾ビレにそっくりじゃないか」
「葉っぱの筋(葉脈)だけじゃない。枝ぶりも根のつくりも、みんな魚の骨みたいだ」
熊「そういえば、山に木を植えると、海の魚がふえるってのを聞いたことがあるね」
大「うわさを聞いて、他の村も『そうしよう、そうしよう』なんてね」
《双子葉類のまとめ》
発芽すると、子葉が2枚でてくる植物は「双子葉類」と呼ばれ、次のような特徴をもっている。
① 葉脈が網目状・・・網状脈(もうじょうみゃく)という。
② 太い根(主根)からたくさんの細い根(側根)がはえる。
③ 茎は、中にある水や養分を運ぶためのパイプ=維管束(いかんそく)が円形にならび、太くなりながら成長する。
その夜、熊さんは魚の種を畑にまく夢を見た。
熊「おかしいな、この芽は形がちがうぞ。尾ビレが1本ってことは・・・。しめた、ウナギにちがいない」
かば焼きにしようと、抜いてみると
熊「残念、ドジョウだった。ヒゲが生えてる」
単子葉類のひげ根 |
発芽のとき、子葉が1枚の植物は「単子葉類」と呼ばれる。
① 葉脈が平行・・・平行脈(へいこうみゃく)という。
② ひげ根という、同じ太さの根がたくさん生える。
③ 茎の中にある維管束(いかんそく)はバラバラ。成長しても茎の太さが変わらない。
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