2017年5月12日金曜日

電気は物質?たましいは?①


 明治時代に、電線を自分の家に勝手に引っ張って、電気を盗んだ人がいた。裁判所の判断は「電気は物質ではないので、盗みにはならない」として、無罪。

 現代の考え方では、「質量と体積のあるものは物質」なので、電気も物質と考えるのが正しい。ただし、電子(電気の正体)の体積は小さすぎてまだ測定できていないのだそうだ。
アルキメデスはあふれるお湯を見て
王冠の体積を測る方法を思いついた

 体積とは「他の物質を押しのける量」のこと。満員電車に大きい人が乗り込んでくると、他の人が押し出されてしまう。そのときの量だ。

 物質としての魂がある、と信じていた昔の人は心臓がそのありかだと考えた。中が空洞になっていて、体積のある魂を収めるのに具合がよさそうだったからだろう。
 質量については、100年ほど昔にアメリカのダンカン医師が測定して、人間は死ぬと21g質量が小さくなると発表した。現在は実験の正確さが疑われているが、当時は「魂の質量は21g」という説が新聞にも掲載された。

 心臓は、握りこぶしとほぼ同じ大きさで、約200㎤だそうだ。質量が21gだと、200㎤が0.24gの空気より重いので、通常の物質なら天にむかって浮き上がることができない。
 また、電子が金属のつまった電線の中を流れていくことも、感覚的に納得できないところだ。

 魂の問題は私にとって荷が重いので、電子のことを次回のお題にしたい。


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