2017年5月14日日曜日

もしも原子が見えたなら


 金属のつまった電線の中を、体積のある電子が突き進んでいけるのはなぜか?それを考える前に、原子について勉強しておこう。

 私たちのまわりにあるものは、みんな原子でできている。けれど、それを目で見ることはできない。もし、原子が見えたらどんな姿をしているだろう。私たちのまわりにある、空気はどのように見えるだろうか。
 
 小さな粒がたくさん見える。どの粒もいきおいよく飛び回っている。ぶつかりあって、はねとばされる粒もある。
 粒と粒の間はからっぽだ。ここには、空気も何もない。ほんとうのからっぽなので、「真空」と呼ばれる。

 空気の粒には2種類ある。どちらも2個のまるい玉がしっかりとくっついている。原子とは、このまるい玉1個のことだ。

 酸素原子も窒素原子も、2個ずつでしっかりとくっつき合う性質をもっている。くっついた2個の原子はしっかりかみ合っていて、なかなか離れない。科学者たちは、この原子がくっつき合っている粒のことを分子と呼んでいる。
 酸素分子や窒素分子をおよそ1億倍に拡大するとピンポン玉くらいの大きさになる。その時、直径13cmのボールは地球と同じくらいの大きさになっている。(CDは直径12cm)
 たて、よこ、高さとも1mの立方体の中に、このピンポン玉くらいの分子が25個はいっている。そのうち、20個は窒素の分子で5個が酸素の分子だ。そして、速いのもおそいのもあるが、1秒間に平均400m〜500mのスピードで飛びまわっている。

 窒素や酸素の分子にまじって、3つの原子がくっついた形のものも飛びまわっている。二酸化炭素の分子だ。二酸化炭素は、空気の粒を1万個くらいさがしたときに、やっと3個が見つかるくらいの割合で空気に含まれている。


仮説実験授業の授業書「もしも原子が見えたなら」(仮説社)
を参考にしました

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