2018年6月11日月曜日

力の合成(なぜ平行四辺形か?)


 力のようすを表すのに、矢印を使う。矢印を使うと、力の大きさだけでなく、その向きも表せるからだ。
力の大きさは、矢印の長さで表すことが決められている。そうしておくと、一つの物体に二つ以上の力がはたらいているときに、結局どちら向きにどのくらいの大きさで力を受けているのかを簡単に知ることができるからだ

 例えば、右の絵のような場合。木はどの方向に倒れるだろうか?右側は、真上からのようすを力の矢印で表した図だ。
 2本の矢印を一つに合成する方法には、色々な考え方がある。数学の座標を使うのも、その一つだ。
 ロープの結び目を原点(0,0)とすると、力Aの先端は(x=-2,y=-1)、力Bは(x=2,y=-3)となる。ここで、AにBを加えると、合力(赤い矢印)の先端は、x=(-2)+(2)=0、y=(-1)+(-3)=-4となる。


 二つの矢印を組み合わせる考え方もある。右の図のように、力Bの向きを変えずに移動させ、力Aの矢印と組み合わせることで、合力Cが求められる。
 逆に、力AをBの先端まで移動した場合も、同じ結果になる。
 この作図のようすを、動画にもまとめて見た。


 このようにして、色々な力AとBについて、合力Cを求めていくと、あることに気づく。三つの矢印が、平行四辺形とその対角線を描くということだ。

 なぜそうなるのかは、数学の得意な人に聞いてもらいたいが、大切なのは、合力Cを求めたら「始めの力Aと力Bはもう消えて、力Cに生まれ変わった」と考えることだ。
 


同じ内容を説明するための動画も作ってみた。

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