2020年9月7日月曜日

中学理科のどっちだっけ⑧ レンズのつくる像(実像)

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  スクリーンに映る像を実像という。映らないが、見ることだけはできる像を虚像という。 その実像のでき方を、右の図は説明している。
 これは、その古い図を見つけた熊さんに、長屋の大家さんが知ったかぶりをしながら説明してあげるお話。

 「大家さん、いるかい?」
 「やあ熊さん、何の用だい。」
 「実は、こんな書きつけが出てきてね。お宝かも知れねえと、思ってさ。」
 「どれどれ、やけにボロボロだね。虫喰いもひどいや。」

「この、『スクリー何とか』てのは、何です?」
「これはあれだな、菓子屋の手引書だな。」
  「題は『アイスクリームができる』だな。」

「なるほど、じゃあコウゲンてのは?」
大家さんが頭に描いているイメージ
「菓子屋の職人に、コウさんと源さんてのがいたに違いないね。だから『コウ・ゲン』は、二人の住んでる長屋のことだ。そこから、作業場の『フレンズ』まで通ったんだろうよ。」
「『レンズ』としか書いてませんよ。」
「『フ』はかすれて消えちまったのさ。フレンズてのは、職人仲間のことだな。」
「フレンズかぁ、スウィーツを売る菓子屋の名前かも知れませんね。」

「源さんは、いつも作業場の真ん中に直行だけど、コウさんは、必ず商店に寄るんだね。」
熊 「何かを仕入れてたんですかね?」
「アイスの受け皿かも知れないね。」
「二人とも、真っ直ぐにしか進まないところが、一本気の職人らしくていいねえ。」
「コウさんがアイスのカップをセットして、源さんがレバーを動かしたんだな。」
「長屋が作業場に近いほど、でっかいアイスができますね。配達はコウさんがやってたんだな。
小せえのは、すぐにとけちまうけど、でっかいのは遠くまで配達できるんだな。」
「さすが大家さん、何でもご存知だ。」「最後に、じつぞうてのは何です。
「じつぞうかい・・・それは・・・菓子屋の親方の名前に違いないね。」

※ この図面は、描かれた直後には、こんなでした。
  数日後、また熊さんがやって来ました。
《 数日後 》
 「おや、熊さん、今日は何だい?」
「この前の書きつけなんですがね、よく見たらもう一本矢印があるんですよ。」
「どれどれ、おや本当だ。何か書いてるね、細かすぎて読めないよ。」
「コウジクニヘイコウかな?」
「そりゃあ、『こうじ君にヘイ公』かも知れんな。」
  「職人に『コウさん』てのがいたね、あれが『こうじ君』だな。ヘイ公は、職人見習いだろうね。」
 「なるほど、ヘイ公は真っ先に作業場に着きそうですね。みんながそろうまでに、掃除をしとくんだな、きっと。」
 「そのあと、商店で何かを買って、コウさんに届けるのが仕事だったんだな。」
 「何を届けたんだろうなぁ?さっぱり分からねえや」
大 「おいおい、さじを投げちゃダメだよ。」
熊 「あっ、さじか」

※ コウジクニヘイコウは「光軸に平行」と書きます。また、このお話ではコウさんとゲンさんが中心でしたが、作図では、ヘイ公とゲンさんがよく使われます。


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