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「人間脳」は、脳の表面部分にあり、特に人間で発達している部分。言葉や論理的な思考、計算など「理性」と呼ばれるはたらきや、相手の気持ちを感じとるなどの「人間関係」に関するはたらきをする。
人間脳のはたらきには、3つのレベルがある。サッカーに例えると、レベル1はボールを思った所に蹴れる。レベル2は接近した相手とボールの奪い合いができる。3はフィールド全体の敵味方を把握して、的確なパスを出せる。というように、レベルが上がるほど多くの情報を瞬時に処理できるようになる。
この動物脳と人間脳をコントロールして、脳全体をはたらかせる機能を「自我」というが、バランスが大切。特に動物脳が強すぎると、欲望に負けて依存症になったり、不安感から神経症になったりする。また、強いストレスは人間脳をはたらかなくさせ、動物脳を強く活性化させることも知られている。
短時間の瞑想でも、脳全体が活性化し動物脳と人間脳のバランスが回復する。不安感やこだわりを解消し、明るくさわやかな感情を引き出せるので、依存症や神経症の治療にも取り入れられるようになっている。
習慣にして長い期間続けると、神経細胞のつながりが変化して、高いレベルの処理能力が身に着くだけでなく、不安や恐怖心に左右されずに正しい判断のできる脳、ストレスに強い脳のつくられることもわかった。これが、昔から武道の修行に取り入れられてきた理由と考えられている。
*「脳と瞑想」(篠浦伸禎×ブラユキ・ナラテボー 株式会社サンガ刊)
を参考にしました。
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