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ヒトの進化は、猿人→原人→旧人→新人→現代人と、表されるが、猿人から現代人までの道のりは、単純な一本道だったのではない。
樹が育つときのように枝分かれしながら、様々な系統の人類が生まれ、絶滅した。太古の昔には、系統の違う人類が同じ場所で、同時にくらしていたこともあったらしい。
絶滅せずに、生き残っている人類は一種類だけで、学名を「ホモ・サピエンス」という。ラテン語で「賢い人間」という意味だ。
《 猿人 》
アウストラロピテクスの身長は130cmくらいで、外見はチンパンジーと変わらないが、背筋を伸ばして歩くことができた。歩きながら両手を使えるので、原始的な石器を使うこともできたと考えられている。
《 原人 》
170万年前に、原人=ホモ・エレクトスが誕生した。昔は、ピテカントロプス・エレクトスとよばれていたが、現在は私たちと同じホモ族(ヒト族)に分類されている。
身長は150cm前後で、火を使い、精巧な石器を作ることができた。約15万人くらいが生活していたらしい。気候変動により、乾燥地帯が広がり、アフリカの動物が減ったので、獲物を求めて世界各地に広がっていった。
この中から、やがて現代人につながる系統も生まれたが、ホモ・エレクトス自体は、それらとの生存競争に敗れて7万年前に絶滅した。
《 旧人 》
50万年前に、ネアンデルタール人が誕生した。洞窟に住み、その住居あとからは薬草や骨で作ったネックレスなどが見つかっている。犬を飼っていた形跡もある。
筋骨隆々で、脳も現代人(1450g)より重く、1600gもあったが、2万~4万年前に絶滅した。
《 新人・現代人》
20万年前に、新人=ホモ・サピエンスが誕生した。この時代の地球上には、ネアンデルタール人など様々な人類が並存していたが、ホモ・サピエンス以外の人類はしだいに数を減らしていった。
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