2023年3月25日土曜日

中学校理科のどっちだっけ_11「季節の天気」

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 春夏秋冬の文字には、それぞれの季節の特徴が隠されていることに気がついた。1文字ずつ説明していきたい。

 「軒先に保存食をつるした家の姿」と言われるが、アジア大陸と日本列島のかたちを水色でなぞり、冬の特徴である「北西の季節風」を青い矢印で描くと、「冬」の字が現れる。
冬の代表的な天気図
 もう一つの特徴である「西高東低の気圧配置」も、天気図といっしょに聞かれることが多い。「晴れの日は高く、凍える日は低い」という気温のことと勘違いする人もいるので注意。


「仮面をかぶって踊る人の姿」などと言われるが、冬と同じようにして、風の向きだけを逆にすると「南東の季節風」が吹く夏の日本列島のようすだと分かる。その上に、発達した積乱雲(入道雲)を描けば夏の字が完成する。


 ことわざに「春に三日の晴れなし」とあるように、天気の変わりやすいのが春の特徴。周期的に入れかわるので「週末になると雨が降る」と、感じることもある。ことわざの「三日」が文字の中に隠れている。人は「ヒト」ではなく長い河の姿を表しており、長江(揚子江)付近で発生する「移動性高気圧」が、変わりやすい天気の原因だ。イドウセイの「イ」と考えてもよい。また、この高気圧が西から東へ運ばれるのは、偏西風のはたらき。


 禾には「オ」が隠れており、オホーツク海気団を示す。また、火は「ヒ」ではなく春の字にもあった
長い河、「移動性高気圧」を表す。夏がおわり秋がはじまるときに、この2つの気団が押し合って「秋雨(あきさめ)前線」ができる。
 そのため秋のはじめには、雨の続くことが多いが、「移動性高気圧」が乾燥した気団なので、両方が湿潤な梅雨前線のときより雨量は少ない。やがて、この前線が消滅して本格的な秋が始まる。
 「オ」ではなくて「禾」、「人」ではなくて「火」というように、余分な部品がくっついているのはなぜだろうか。ネットには、上の2つ以外にもさまざまな気団が秋雨前線には関係している、という解説もあった。そのせいかも知れない。

《 おまけ 》

笠原気団とホーツク海気団
 流れる水の形に見えるが、左右から2つの気団が押し寄せ、中央で押し合っているようすを示している。水と言えば梅雨であり、6月の停滞前線つまり「梅雨前線」を表す。だから、押し合いをしている2つの気団は、小笠原気団とオホーツク海気団で、「水」の字は、小笠原の「小」にもオホーツクの「オ」にも見える。これらは、どちらも海にできる気団なので水蒸気を多く含んでおり、大量の雨を降らせることが多い。


 文字の中に、カタカナのウとエが隠されている。空だから「ウエ」なのは当たり前という気もするが、ウ冠をもっと長くするとガスバーナーに似ている気もする。ガスバーナーの空気調節ネジが「ウエ」にあることを示しているに違いない。

 現在の漢字からは、風の向きや強さを知ることはできなくなくなっているが、成り立ちを考えると、天気図用記号が元になっているに違いないので、風向:北、風力:1、天気:晴れ だと分かる。


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