「水素(H2)と酸素(O2)から水(H2O)ができる」という化学変化を、「H2とO2からH2Oができる」と表すことができる。さらに、+と→を使って「H2+O2→H2O」と表すこともできる。ちょっと見ると、化学反応式のようだが、係数がないのでまだ完成していない。係数とは、化学式の前に書く大きな数字のことだ。
完成形は「2H2+O2→2H2O」で、「2つの水素分子と1つの酸素分子から2つの水分子ができる」という意味になる。
せっかく化学式を覚えたのに、係数のつけ方で迷う人が多いようだ。そこで、この化学変化をひらがなで表してみることにした。水素原子(H)を「つ」、酸素原子(O)は「み」で表すことにする。すると、水素分子(H2)は「つつ」、酸素分子(02)は「みみ」になる。
教科書では「水素と酸素から水ができる」だが、ここでは「つつ(筒)とみみ(耳)から「つつみ(包み)」ができることにしよう。「ありえない」と感じるだろうが、材料からは想像できないまったく別の物質ができるのが化学変化だ。
○ 化学変化のルール
・ ひらがなの種類は変わらない
たとえば、「つつ+みみ→つつみ」はOKでも、「つつ+みみ→つつじ」の変化はルール違反。材料の「み」が他の文字「じ」に変わってはいけない。
・ ひらがなの数もかわらない
ただし、「つつ+みみ→つつみ」だと「み」が1つ減ってしまう。実はこれもルール違反なので、そうならないために係数を使う。
○ 係数のつけ方
「つつ+みみ→つつみ」では、→の右側に「み」を増やす必要がある。「つつ+みみ→つつみみ」にすれば解決しそうだが、「つつみ」のできる化学変化なので、それ以外のことば(物質)を書いてはいけない。
これが重要なポイントで、どうするかというと、「み」を増やすために「つつみ」全体を増やす。つまり、「つつ+みみ→つつみ、つつみ」とする。
すると「み」は解決したのに、今度は左側の「つつ」が不足してしまう。そこで、もうひと組の「つつ」を加えて、「つつ、つつ+みみ→つつみ、つつみ」にすると、すべてのひらがな(原子)の種類と数を変えずに、この化学変化を表せたことになる。
ついでに、この「つつ」や「みみ」を、化学式風にすると、「2つ2+ み2 → 2つ2み」となるので「2H2+O2→2H2O」と見くらべてほしい。
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