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有田陶器市が4月29日からゴールデンウィークの間、開催されているそうだ。「自分は開催日の前日に行く」という人がいた。すでに展示はされていて、買うこともできる。「早いもの勝ち」なのだそうだ。
彼の狙いは「試作品」で、お客さんの反応を見るために出品されており、人気が高ければ大量につくられるが、そうでなかったときは「一品モノ」になるので、自分で「いいな」と思えるものなら「値打ちもの」。とのことだった。
ご自宅に窯があり、自分でつくることも趣味にしているそうだが「同じようにこしらえても焼くときの置き場所のちがいだけで仕上がりが違う」という話も興味深かった。品質管理された工業製品に囲まれている私などは、同じように手を加えれば同じ仕上がりになって当たり前、という感覚に慣れすぎていると感じた。
また、「今日、仮想敵が見えた」と言う人もいた。ただ形どおりに刀を振るのではなく、実際に斬りかかってくる敵がいるつもりでやりなさい、と指導されるのだがなかなかできるものではない。ところが彼はこの日、全部で25本抜いたうちの2本で、ありありと敵の姿を感じたというのだ。5年以上居合をやってきて、始めての体験だそうだ。
入賞した彼にあやかりたいと思うが、自分にその兆しはない。前回の講習会でもたくさん注意を受けて、唯一ほめられたのは「お元気ですね」だった。